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『11人もいる!』|クドカン的ビッグダディ物語

クドカン的ビッグダディ物語『11人もいる!』
MasterY
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いらっしゃいませ。
「名作BAR」のMasterYです。

バーカウンター越しに
今夜もあなたと素敵な作品との出会いを
お手伝いするマスターの MasterY です。

本日ご用意した名作は、2011年に放送された
とびきりユニークなホームドラマ『11人もいる!』。

「大家族」ものといえば
涙と汗のドキュメンタリーを思い浮かべる方も多いでしょう。

しかし、この作品は一味も二味も違います。

なにせ、食卓を囲む家族の中に
しれっと「幽霊」が混ざっているのですから。

笑って、呆れて、最後にホロリと泣ける。
そんな極上のエンターテインメントをご用意いたしました。

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作品のラベルはこちら

まずは、今夜ご提供する一杯の
基本情報からご紹介いたしましょう。

11人もいる!
MasterY
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大家族に”1人”多い?(あらすじ)

仕事のないカメラマンの父(田辺誠一)と、客の来ないカフェを営む母(光浦靖子)。
貧乏な真田家は、計8人の子供を抱える大家族です。

家計を一手に支えるのは
新聞配達とバイトに明け暮れる高校生の長男・一男(神木隆之介)。

そんなある日、末っ子のサイゴ(加藤清史郎)だけに見える
「11人目の家族(幽霊)」が現れて……!?

苦労人の長男に次々と降りかかる災難と
とんでもないハプニングの数々。

この大家族に巻き起こる怒涛のハプニングを
「可哀想すぎて観ていられない」と思われない
ギリギリのラインでコミカルに描いています。

マスターのテイスティングノート

私がこの『11人もいる!』という作品に惹かれるのは、ハチャメチャな展開の中に、家族というものの「普遍的な真理」が隠されている点です。

MasterY
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深み①:計算され尽くした「無駄話」の魔法

宮藤官九郎さんの脚本の真骨頂は
一見ストーリーに関係なさそうな「無駄な会話」にこそ宿っています。

一般的なドラマ脚本と宮藤さんの脚本との違いで特筆すべきなのは、
宮藤さんは説明台詞をあまり使わず、一見無駄な会話ばかりを使って
物語をぐんぐん進めてしまうところだ。
くだらないギャグに気を抜いてケラケラ笑って見ていると、
いつの間にか物語は進み、感動し、泣かされていたりする。
言葉巧みに冗談を織り交ぜながら最後には服を脱がせてしまう
ナンパ師AV男優みたいな人だ。

星野源(2014)『蘇える変態』文藝春秋 「『11人もいる!』より引用

この星野源さんのクドカン作品の表現に「まさにその通り!」と思いました。

登場人物が一見無駄な会話ばかりしているがそれすらも伏線となり、
思わぬところまで見るものを連れて行ってくれる。

そんな作品が、私自身大好物だということも
思い出させてくれたものです。

「あの時の会話が、ここに繋がるのか!」という鮮やかな伏線回収に
脚本家の凄みを感じずにはいられませんね。

深み②:神木隆之介が演じる、愛すべき「報われない長男」

本作の屋台骨を支えるのは
長男・一男を演じる神木隆之介さんの「受難」の演技です。

家族のために青春を犠牲にして働いているのに、なぜか報われない。

視聴者や家族の期待を、斜め上の方向ですぐに裏切ってしまう(笑)。

そんな、かっこいいのにどこか情けない役どころが
神木さんには驚くほど似合います。

彼が理不尽な目に遭い、困り果てる姿を見るたびに
私たちは「頑張れ!」と応援しつつも
その滑稽さに愛おしさを感じてしまうのです。

深み③:星野源が放つ、強烈な「違和感」と音楽

そして、この作品に独特の「苦味」と「コク」を与えているのが
星野源さん演じる「ヒロユキおじさん」です。

借金を抱え、真田家に転がり込んでくるニートの叔父さんなのですが
その存在感がとにかく強烈。

少し気持ち悪いほどのコミカルな演技で笑わせてくれたかと思えば
劇中で披露するギターの弾き語りは、さすが本職のミュージシャン。
そのギャップがたまりません。

また、オープニングのNICO Touches the Walls『バイシクル』も名曲です。
聴くだけで真田家のみんなと一緒に踊り出したくなるような高揚感。

音楽もまた、このドラマの重要なキャストの一人なのです。

MasterY
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(出典 : 【YouTube】Sony Music (Japan) NICO Touches the Walls 『バイシクル』)

マスターが愛する、今夜のワンシーン

特に私の心に深く残っているのが
星野源さん演じるヒロユキ叔父さんが、劇中で歌を披露するシーンです。

普段は情けなくて、
ちょっとイラッとするようなキャラクターなのですが(笑)
彼が歌う『家族なんです』という曲は、不思議と胸に染み渡ります。

ふざけているようでいて、この作品の根底にある
「どんなに貧乏でも、ハチャメチャでも、結局は家族なんだ」というテーマを
優しく、そして少し切なく歌い上げているのです。

役者・星野源の「怪演」と、アーティスト・星野源の「才能」。
その両方が溶け合った、なんとも贅沢なワンシーンです。

 笑って泣きたい夜に、この”賑やかさ”はいかがですか?

この作品は、独特のコクとキレ味を持っています。
特におすすめしたいのは、次のようなお客様です。

  • 極上のコメディで、日々の疲れを吹き飛ばしたい方
  • 現在のトップスターたちの「原石」時代を目撃したい方
  • 「家族」の温かさに触れたい方
MasterY
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お席のご案内(3つの鑑賞スタイル)

この名作を味わうには、いくつかの方法がございます。
お客様の鑑賞スタイルや「作品との向き合い方」に合わせて
3つの異なるお席をご用意いたしました。

ご自身にぴったりの方法で、この傑作と出会ってください。

スタイル①:「見放題サービス」で、今すぐ作品にアクセスする

『11人もいる!』が現在楽しめる
主なサービスはこちらです。

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スタイル②:「TSUTAYA DISCAS」で、作品をご自宅へ

「今チェックした見放題サービスでは、残念ながら『11人もいる!』が見つからなかった」
「配信では取り扱いのない旧作も探している」

そんなお客様には
宅配レンタルサブスク【TSUTAYA DISCAS】
という選択肢もございます。

こちらは、ネットで作品を「定額リスト」に登録しておけば、ご自宅のポストにDVD/CDが届き、観終わったらポストに返却するだけのシンプルなサービスです。

今回ご紹介している「定額レンタル8」プラン(月額2,052円・税込)は
入会から30日間は無料でお試しいただけます。

「定額レンタル8」プランのサービス内容は以下の通りです。

  • 「新作」「準新作」DVDは月間8枚までレンタル可能。
  • 「まだまだ話題作」「旧作」DVDとCDは、月間8枚の制限はありません
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【TSUTAYA DISCAS】30日間無料お試しの詳細はこちら

※無料お試し適用は、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方に限ります。(詳細は公式サイトをご確認ください)
※無料お試し期間終了後、通常料金で自動更新となります。

スタイル③:「DVD/Blu-ray」で、この奇跡を「宝物」にする

「この愛すべき家族の物語を、手元に宝物として置いておきたい」」

そうお考えのお客様には
「形あるディスク」(DVD/Blu-ray)を手に入れるのが一番です。

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▼ 『11人もいる!』DVD/Blu-rayの購入はこちら

もう一杯いかがですか?(あわせて味わいたい関連作品3選)

もし今夜の一杯を気に入っていただけたなら
この作品の味わいに連なる
素敵な一杯(作品)はいかがでしょうか。

関連作品①:『不適切にもほどがある!』

同じく宮藤官九郎脚本、阿部サダヲ主演の話題作。

「昭和のおじさんが令和にタイムスリップする」という設定で
コメディ×ミュージカルという斬新な手法が光ります。

『11人もいる!』同様、笑って歌って
最後にホロリとさせるクドカン節が炸裂しています。

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▼ 『不適切にもほどがある!DVD/Blu-rayの購入はこちら

関連作品②:『レザボア・ドッグス』

「家族ドラマの後に、なぜこのバイオレンス映画を?」と驚かれるかもしれません。

しかし、もしお客様が『11人もいる!』の「本筋とは関係ない無駄話」や
「時間軸を行き来する構成」の虜になったのであれば
この作品は避けて通れません。

クエンティン・タランティーノ監督のデビュー作である本作は
まさに「無駄話」と「非時系列」の金字塔。

宮藤官九郎さんの脚本術のルーツ(原液)とも言える
スリリングな会話劇の”極み”を味わってみてください。

▼ 『レザボア・ドッグスDVD/Blu-rayの購入はこちら

関連作品③:『オッドタクシー

一見かわいらしい動物たちの物語ですが
その実態は緻密に練り上げられたミステリー。

「何気ない会話がすべて伏線になっている」
という脚本の巧みさは、クドカン作品に通じるものがあります。

「脚本の力」に酔いしれたい夜におすすめです。

▼ 『オッドタクシー』DVD/Blu-rayの購入はこちら

お客様の心に、今すぐ逢いたい作品が訪れますように

私が紹介する素敵な作品たちに「今すぐにでも逢いたい」。
少しでも多くの皆さんに、そう思ってもらえるような記事をお届けしたい。
それが、この「名作BAR」のテーマです。

今宵の一杯は、貧乏で、ハチャメチャで、でも最高に温かい。
そんな真田家の日常を通して
「家族」という存在のかけがえのなさを思い出させてくれる、貴重な名作でした。

MasterY
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参考文献

  • 星野源(2014)『蘇える変態』文藝春秋

星野源『蘇える変態』の購入はこちら

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お客様と名作の「架け橋」となる存在
いらっしゃいませ。「名作BAR」へようこそ。わたくしがマスターの「MasterY」です。 このお店は、訪れたお客様(読者)が、人生を豊かにする「名作」と出会える「止まり木」のような空間です。 バーカウンター越しに語りかけるように、作品の持つ「味わいの深さ」を丁寧にご案内します。 「今すぐにでも逢いたい」。 そう思える素敵な作品たちとの出会いを、ここでごゆっくりお楽しみください。
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